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漁港で釣り人“マナー違反” 「さお引っ張るな」逆ギレに船長困惑…10万円支払いも【もっと知りたい!】(2022年9月2日)
 コロナ禍で密を回避できるレジャーとして、釣りを楽しむ人が増加しています。しかし、その一方で、マナーの悪さが問題になることもあります。釣り人の怒りに、困惑する漁船の船長の訴えが、反響を呼んでいます。

■「釣りざお引っ張るな」逆ギレに漁師困惑

 漁師・佐藤栄治郎さん:「(Q.女性はどこで釣りを?)ちょうど黒い車、釣りをしている人がいる辺りで、釣りをしていました」

 秋田県にかほ市にある金浦漁港。漁師の佐藤さんは先月、釣り人と思わぬトラブルになりました。

 釣り人の女性:「船に釣りざお引っ張られたんですけど」

 港に釣りに来ていた40代ぐらいの女性に、文句を言われたという佐藤さん。話を聞いてみると…。

 佐藤さん:「船が入港してきた時に、自分たち(女性)の釣りをしていた釣りざおの糸が船に引っ掛かって、さおごと持っていかれたということでした」

 佐藤さんが漁から港に戻ってくると、岸壁には船の進路に向かって、さおを置いている女性がいたといいます。

 海中の糸のことなど知る由もない佐藤さんは前進。船を着岸させました。すると…。

 佐藤さん:「僕が船を着岸して、船から下りようとしたところで、女性がこの辺に車を止めて船の方まで歩いてきました」

 女性は、佐藤さんの船を車で追跡してきたというのです。

 そして「船にさおが持っていかれた」と佐藤さんに文句を言うと、女性は船の周りでさおを捜し始めたといいます。

 佐藤さん:「怒っているような口調で、1人でぶつぶつ言っている感じ。ものすごく、にらまれました。漁港は自分たちの“仕事場”というか、船の駐車場として使わせてもらっている。船が来たら、さおを上げてもらわないと困る」

■地元漁協「船に引っ掛かるの普通分かる」

 港を管理する地元の漁協は、「船と釣り人の間に優先順位などの厳密なルールはない」と話します。しかし…。

 秋田県漁協南部支所・宮崎仁志支所長補佐:「そこは船の航路なので、船が入ってきたら、一度仕掛けは上げて、船が通り過ぎたらまた狙いましょうというのは常識的。船が通ったら“ゴールテープ”みたいにしていたら、(船に)引っ掛かるのは普通分かるので」

 今回のトラブルは、“釣り人のマナーの問題”だといいます。このトラブルを知った釣り人たちは、次のようにコメントしています。

 SNSから:「釣りをする時の最低限のマナーやね。船が見えたら仕掛けは回収」「船舶は仕事として運航しているので、船舶が優先されるというのは、極めて正論というか、常識ですね」「こういうことが積み重なると、どんどん釣り場がなくなる…」

■漁船が釣り人に…“10万円”その場支払い

 その懸念が、現実になってしまった場所があります。

 福由丸・岡部宗由船長:「柵みたいにして、立ち入り禁止にはしてあるんですけど。ここ乗り越えて、向こう側でやられてて」

 静岡県の田子漁港。3カ月前、この港でも同様のトラブルがありました。

 ダイビングサービスを運営する岡部さん。出港前に、立ち入り禁止の場所で釣りをしている男性グループを見たといいます。

 その後、港に戻ると、グループの内の1人が岡部さんの船に近寄り…。

 男性:「リールとさおを船に持っていかれた」

 岡部さんは事情を理解しつつも、「船が港を出入りする際は、さおを上げるのがマナー」だと説明しました。しかし直後、男性は失った釣りざお一式の購入代金の一部を負担してほしいと、岡部さんに要求したというのです。

 男性:「一式合わせて20万円。一部負担してほしい」

 1時間に及んだ話し合いの末、10万円をその場で支払った岡部さんは、このトラブルを漁協と西伊豆町に報告しました。

 岡部船長:「『半分支払うから、もう片付けて帰ってくれ』という感じで、話が終わった」

 すると町は、田子漁港の一部を「釣り禁止エリア」に指定。マナーを守らない一部の釣り人が原因で、釣り場が制限される事態となったのです。

 岡部船長:「今まで、マナー良くやっていた人たちが、可哀想というのもあるけど。でも、地元からすると、マナー悪い人がちょっとでも来るなら、釣りをやってもらわない方がいいかなという気持ち」

■弁護士「釣り人の請求は棄却の可能性大」

 港における「釣り人のマナー問題」。仮に、釣り人がさおを失った場合、船側に弁償を求めることはできるのでしょうか。

 船の問題に詳しい弁護士は、次のように話します。

 松村房弘海事弁護士:「そもそも漁港は、漁船の出入港をする場所。漁船のための施設なので、そのような場所では、本来的には釣りは控えるべき。釣り人の請求が棄却される可能性は大きい」

(「グッド!モーニング」2022年9月2日放送分より)
[テレ朝news]

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